訪問介護を利用したいけれども費用がどのくらいかかるか気になる方もいらっしゃるでしょう。確かに訪問介護の料金体系は世間一般にあまり広く知られていないところがあります。訪問介護はサービスの種類や利用時間などをベースで価格の決定するシステムです。ここでは訪問介護の料金について、詳しく紹介します。
訪問介護の料金はこうして決まる!計算方法について紹介
訪問介護の料金は、一律ではありません。どのようなサービスを利用し、利用時間がどのくらいかで決定します。また地域ごとに単価も異なりますので、住んでいる地域の料金も把握しておきましょう。
単位がベースになる
訪問介護は介護保険制度のルールで運営されます。介護保険はサービスの内容によって単位が定められています。単位はサービスの種類によって個別に設定される仕組みです。訪問介護には食事や入浴などの介助、掃除や料理、洗濯などの生活援助、通院時に車を利用する際の乗降介助など多種多様です。それぞれに単位が決められています。
単位に利用時間、地域ごとの単価をかけて、1日の利用料金を決める形です。単価は地域によって差があります。ただしルールも決められていて、基本は10円です。諸事情で引き上げる場合でも11.40円までの範囲で設定しなければなりません。一般的な傾向として、都市部の方が単価は高めです。物価や人件費が高いので、それが単価に反映されるからです。
全額負担するわけではない
単位×利用時間かける単価で1日当たりの利用料金は計算できます。ただし算出された金額全額を利用者が負担するわけではありません。介護保険が適用され、利用者の負担は全体の1割にとどまります。たとえば1日当たりの利用料金が6,000円であれば、利用者が負担すべきなのはその1割の600円です。ただし一部例外もあるので注意してください。第1号被保険者で一定以上の所得がある方は、その所得に応じて利用者負担が2~3割になる場合もあります。
割増料金の発生する場合も
これまで紹介した料金はあくまでも基本料金です。基本料金は8~18時までの通常時間帯で訪問介護サービスを利用した場合です。通常時間外にもサービスは受けられます。割増料金がかかる点に注意してください。6~8時の早朝、18~22時の夜間にサービスを希望する場合には、通常料金よりも25%割り増しになります。さらに22時から翌朝6時までの深夜時間帯に利用するとなると、割増料金は50%です。この点も十分留意して、訪問介護サービスを利用してください。
改定に注意
訪問介護の料金は、しばしば見直される可能性があります。しかし訪問介護の料金について紹介しているホームページの中には、改定前の古い情報がそのまま掲載されているものもあるようです。介護保険内の介護報酬はしばしば改定されます。介護報酬が見直されれば、料金も変わってくるので最新情報を確認しましょう。
訪問介護の費用を安く抑える方法
1回当たりの訪問介護の料金は介護保険もあるので、そこまで高くはありません。しかし頻繁に利用すれば、それだけ月間の費用も高くなります。それほど収入のない人にとっては、大きな負担になるかもしれません。そこで少しでも負担を軽くする方法について紹介しますので、参考にしてください。
軽減制度を利用する
訪問介護費が高額になった場合、費用負担を軽減できる制度がいくつかあります。利用できる制度はどんどん活用しましょう。まずは高額介護サービス費です。月間もしくは年間ねん出した自己負担額が一定の金額を超えた時に超過分が介護保険より返金される制度です。「一定の金額」とは、所得により上限額が設定されています。自分のケースではいくらが上限か、あらかじめ確認しておきましょう。
また低所得者に対する利用者負担軽減制度もあります。低所得者で生活が困難であると認定されれば、介護サービスを受ける際に利用者の負担額が通常の3/4になります。また老齢福祉年金受給者であれば、利用額は半分です。ただし軽減制度を受けるためには、軽減対応している介護サービス事業所を利用しなければなりません。
サービス利用を少なく抑える
サービス利用の種類や頻度を少なくすれば、その分訪問介護の料金も節約できます。たとえば宅食サービスを利用することで、ホームヘルパーの調理サービスをコストカット可能です。また家族が近くに住んでいれば、休日を利用して利用者の日用品の買い出しをするのもおすすめです。日用品の買い出しもホームヘルパーにお願いできますが、お願いすればその分費用が余計にかかります。このように自分たちでできることは極力行うことで、利用料金の節約効果が見込めます。
まとめ
訪問介護の料金はどのようなサービスをどれだけの時間利用したかで決まります。訪問介護は保険がきくので、実際に負担するのは全体の1割が基本です。それほど大きな負担にではありませんが、利用頻度が多かったり、何から何までヘルパーに任せたりすると高額費用になる恐れも出てきます。自分たちでできることは自分で行うことで、少しでもコスト圧縮を検討してください。
「一般社団法人 HAHA」ではオーナーズテラスと呼ばれる施設を展開しています。家事付き有料老人ホームなので、自分たちで家事を行う必要がありません。自分のペースで生活できるので、興味のある方は一度お問い合わせください。