訪問介護の現場で活躍したいと思っていませんか？そう考えている人にとって気になるのは、自分の希望する職場で求人が出ているかどうかでしょう。訪問介護の世界は、慢性的な人手不足の状況に陥っています。ある意味売り手市場といえるので、じっくり職場を探してみるといいでしょう。
訪問介護の求人動向を解説
訪問介護の求人がどの程度出ているかについて、まずは検証してみましょう。介護の世界は元々人手不足といわれていますが、その中でも訪問介護の世界はより一層シビアな環境にあると思ってください。
厚生労働省で問題定義される訪問介護
2023年7月24日の介護報酬改定に向けた審議会が厚生労働省で行われました。そこで訪問介護の人材難が議題として取り上げられました。というのも2022年度の有効求人倍率がホームヘルパーで、なんと15.53倍に達したからです。この倍率は過去最大です。施設の介護職員の求人倍率は3.79倍だったので4倍をはるか超える数値でした。ほかの業界の有効求人倍率は大体1～2倍といったところが多いので、介護業界全体の倍率は高くなっています。しかし訪問介護はその中でも頭いくつもとびぬけた存在になりつつあるのが実情です。
高止まりは当面続く模様
訪問介護含め、介護職の求人の高止まり状況は当面続くとみられています。大きな要因として、高齢化社会の加速が挙げられます。75歳以上の高齢者の人口に占める割合は、当面増加し続けるというのが今後の予測です。2055年には高齢者の占める割合が25％を超える試算も出ているほどです。高齢者が多くなれば、介護サービスの利用者もおのずと増えます。厚生労働省では2025年度末までに年間6万人ほどの人材を確保しなければならない、という報告を出しているほどです。それだけ、介護関係の人材が不足しています。その中でもとりわけ訪問介護の需要が過多になっているわけです。
受け入れ先も増加する可能性
介護業界は高齢化社会の進行とともに、成長産業という見方をする人も少なくありません。そこで他業種から介護業界に新規参入する向きも見られます。いろいろな業界から介護の世界に新規参入すれば、それだけ介護関連の事業が増えるわけです。訪問介護事業所も今後増える可能性が高く、ホームヘルパーにとってはそれだけ就職や転職の選択肢も増えると見込まれています。
訪問介護の世界は慢性的かつ深刻な人材不足に陥っています。その状況を打破しようという動きも活発です。その一環として試みられているのが、人材確保のすそ野を広げる対策です。業界未経験者でも興味・やる気のある人を積極的に受け入れる動きも見られます。またアクティブシニアや主婦層などの新たな層をホームヘルパーに算入させるような動きも出てきています。多くの人に訪問介護の世界で働いてもらいたい、だからこそ今後チャンスのある世界といえるでしょう。
訪問介護の求人を確認するには
もし訪問介護の世界で働いてみたいと思っているのなら、まずは求人情報を確認することです。数ある求人の中からめぼしい案件に応募する形になりますが、どのようなところに注目すればいいか以下で詳しく見ていきます。
給料
求人探しする際に気になる項目でしょう。訪問介護で給料をチェックするにあたって、介護職員処遇改善手当の有無を確認してください。介護の世界では通常の介護報酬に介護職員の処遇が目的の加算請求が可能です。「介護職員処遇改善加算」や「介護職員等特定処遇改善加算」などがありますので、これを給料に盛り込んでいるか確認しましょう。加算があるかどうかで、給料に大きな差の生じる場合もあります。また賞与の有無、どの程度支給されるかもチェックポイントになってくるでしょう。
就業時間
ワークライフバランスを意識するなら、就業時間がどうなっているかもチェックしておきたいところです。訪問介護事業者の中には夜間対応や定期巡回、臨時対応しているようなところも見られます。このような事業所に就職すれば、夜間の出勤・労働もあるでしょう。夜間出勤は避けたいと思っているなら、就業時間を確認しておきましょう。
ほかの介護サービスの運営
訪問介護事業者の中には、ほかの介護サービスも手掛けているところもあります。デイサービスや施設型など多く手掛けている法人であれば、今後別の形態でキャリアを積めるかもしれません。介護の世界で本格的にキャリアアップしたい、訪問介護以外の職場でも経験を積みたいと思っている人は運営母体の概要についてもチェックしましょう。
まとめ
高齢化社会の進んでいる日本では、慢性的に介護職員の人手が不足しています。このため、介護業界の有効求人倍率がほかの業種よりも高めです。そして介護の中でも突出して倍率が高いのは訪問介護です。15倍を超える有効求人倍率で推移しています。
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